介護職に求められるスキルはまず、専門的な知識と技術です。慢性的な人材不足から無資格、未経験の人材でも積極的に受け入れている施設は多いですが、出来る仕事の範囲は限られています。基本的な介護の仕事は食事介助や排泄介助、入浴介助、ベッドと車椅子間の移乗などになりますが、知識を持っていないと時に重大な事故を引き起こす可能性があるからです。もっと介護について深く知っていきたいと思うなら、積極的に勉強して資格を取得していき、色々な仕事に取り組んで経験を積んでいくしか方法はありません。失敗を繰り返しながらでも経験値を増やしていく事で、やがて一人前の介護士として認められるようになるのです。
またコミュニケーション能力も必要なスキルです。そもそも介護の仕事はチームとして取り組んでいくものです。1人の利用者を同じ職員がずっと見続けている訳ではなく、多数の職員が携わって、それぞれ情報交換をしていきます。介護士は離職率が高い仕事で、体力的な問題や給与に対しての不満以外に、実は人間関係に悩む人も少なくありません。
職員同士のコミュニケーションが必要な現場で、1人孤立してしまうと、仕事がしづらくなるのも当然の事と言えます。コミュニケーションは同僚だけではなく、利用者やその家族に対しても必要です。思いつめず、誰に対しても公平に接することができる人は周囲からの信頼も厚く、長期的に安定して同じ現場で働き続けられるでしょう。